機能性フィルム研究会のご案内

古来より、生活用品は職人が持ち前の技を駆使して生み出されてきました。たとえばコンニャクは、洗浄、細断、粉砕、乾燥、分級、混練といった、先端コーティング技術に不可欠な、マイクロからナノスケールの要素技術を取り入れて製造されています。最近の元気な製造会社は、コーティング、ラミネーティング、プリンティングなどのコア技術を軸に、顧客・マーケットに合ったニーズ・シーズを具体的な製品にしていることが共通しています。
そこで、機能性フィルム研究会では、コンバーティングに関連した特異技術を有する企業にご参加いただき、それぞれが持つ技術を組み合わせ、新たな機能・価値を付与したフィルムプロダクツを創出することを目的に設立されました。この活動が、会員企業、さらには日本のもの作りの現場を活性化することができればと考えています。

10月特別例会(接着学会との共催例会)開催予告

日   時2018年10月9日(火)13:00-17:00
場   所ゲートシティ大崎 ゲートシティホールB(地図はこちら
講演1 ◆「クリープとタック! どの様にして粘着強さを発現するか」
兵庫県立大学 連携客員教授 浦濱 圭彬氏
★講演のポイント★
粘着テープは取り扱いが簡単で実用上も十分な性能を有している。しかし接着性能を発現するプロセスの理解には少し困難を伴う。この性能発現のプロセスを固体と固体の接合(Dry adhesion)、界面結合の大きさ、その界面結合力を拡大する方法の3点より述べる。さらに固体と固体の接触過程をクリープ挙動から解析し、粘着テープの基本特性(粘着3要素)の1つであるタックの発現機構について考察する。 
講演2 ◆「フィルムの湾曲解析と動く光を利用した光学フィルムの創製~フォルダブルデバイスの開発に向けて~」
東京工業大学 科学技術創成研究院 化学生命化学研究所 教授 宍戸 厚氏
★講演のポイント★
近年,高分子フィルムを利用したフレキシブルデバイスやソフトロボティクス材料の開発が進んでいる。新たな光力学機能を有する高分子フィルム開発への期待が大きい。一方,湾曲に伴うデバイスの破壊や劣化の課題も浮き彫りになってきた。本講演では,高分子フィルムの光力学機能創出と解析のアプローチとして,フィルム湾曲に伴う表面ひずみに定量解析法と光重合による新たな分子配向法を紹介する。
講演3 ◆「しなやかなタフポリマー実現のための材料設計戦略~フィルムの薄膜化と強靱性とのトレードオフの戦い~」
革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)プログラムマネージャー(PM)/東京大学大学院 新領域創成科学研究科物質系専攻新物質・界面科学大講座[超分子科学]教授 伊藤 耕三氏
★講演のポイント★
東京大学大学院 新領域創成科学研究科物質系専攻新物質・界面科学大講座[超分子科学] 教授 伊藤耕三氏 内閣府 革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)では、自動車用途を想定して燃料電池の電解質膜の薄膜化やLiイオン電池のセパレータの薄膜化に企業とアカデミアが強力に連携しながら取り組んでいる。特に、高分子破壊の分子的機構を明らかにすることで、高分子薄膜をタフ化する材料設計指針が明らかになりつつある。 本講演では、ImPACTの成果とともに、その中で重要な技術となっている環動高分子についても簡単に紹介する。
講演4 ◆「ポリマーブラシの界面構造と機能特性~表面改質法として接着性や防汚性が劇的に向上~」
九州大学先導物質化学研究所 分子集積化学部門 教授 高原 淳氏
★講演のポイント★
超親水性を有する電解質モノマーを表面開始重合により無機材料、金属材料や高分子材料表面にブラシ状に固定化し、ポリマーブラシの表面物性とポリマーブラシ水界面の構造評価を行った。電解質ポリマーブラシを表面に固定化することで超親水性表面や防汚表面、環境に優しい水潤滑表面、有機溶剤を用いることなく繰り返し接着・剥離が可能な表面を実現し、その特性発現の物理化学的な機構を明らかにした。
交流会 会場:「季膳房」(ゲートシティ大崎 タワー3階)

関西例会開催予告

日   時2018年11月9日(金)13:10-17:00(予定)
場   所京都テルサ(地図はこちら
講演1 ◆「金銀糸・平箔の歴史と製法について」
京都金銀糸工業協同組合 理事長/㈱鳥原商店 代表取締役 鳥原 善博氏
講演2 ◆「金銀糸の変遷について ~西陣織からウェアラブルデバイスまで~」
尾池テック㈱ 常務取締役 部門長 東  泰雄氏 
講演3 ◆「衣服型ウェアラブルデバイスの開発動向 ~伸縮性フィルム状導電素材について~」
東洋紡㈱ 化成品開発研究所 リーダー 入江 達彦氏
その他 ◆会員報告、矢野経シリーズ「船木知子の市場レポート」など

2019年1月例会開催予告

日   時2019年1月30日(水)13:00-17:00
場   所東京国際展示場(ビッグサイト)東ホール内 特設会場「コンバーテックステージ」(地図はこちら
講演1 ◆「演題調整中」
エレファンテック㈱ 
講演2 ◆「演題調整中」
Flex Enable Limited(通訳入り)
講演3 ◆「最先端薄型偏光板」
日東電工㈱ 情報機能材料事業部 R&D統括部 第2開発部 第2グループ長 濱本 大介氏
講演4 ◆「演題調整中」
コネクテックジャパン㈱

事務局からのお知らせ

第5回「フィルム物性研究会(連携ラボ)」講演要旨
今回は、傷評価、試験方法などに関する討議の他に京都工芸繊維大学 大学戦略推進機構 特任教授 松川 公洋氏による講演も行われました。講演要旨は以下の通りです。
【講演タイトル】
「表面/界面制御により創成される 機能性ハイブリッドコーティング」
【講演要旨】
それぞれに特徴を持つ有機及び無機ポリマーを単に混ぜるだけでは分離してしまうことから、それらを化学的に結合させることでハイブリッド化されたポリマーが得られる。最近のハードコート剤に求められることとして、単に硬いだけではなく、折り曲げても割れないことや、自己修復性、防汚性、耐指紋性、反射防止などさまざまな要求物性がある。本講演では、反応速度が大きく、光反応で硬化収縮が少ない付加反応で、硫黄を取り入れたエンチオール反応によるハイブリッド材料の開発事例が紹介された。
まず、ビニルシランカップリング剤とのゾルゲル反応を同時に進めることで得られるハイブリッドポリマーの創成について説明があった。硫黄を含有することで柔軟性に富み、PPGを使用するポリロタキサンポリマーを含んだものと異なり表面のタックは無いことが特徴である。また、ポリマー皮膜は通常溶剤で膨潤し、乾燥させるとそのストレスにより割れてしまうが、本ハイブリッドポリマーは非常に高い耐溶剤性を持っているとの説明があった。
さらに、チオール基含有シルセスキオキサン(SQ-1)はTAIC(トリアリルイソシアヌレート)とのハイブリッド化で生成するポリマーのアッベ数が46、屈折率1.56とガラスに近く、光反応により2mm厚のレンズ生成や、ガラス繊維とのコンポジットにより透明で光散乱の少ないガラス代替透明基板ができるとの説明があった。
また、自己修復性を付与するために、高弾性な有機/無機ハイブリッド材料が紹介された。自己修復性の原理としては、チオール基含有シルセスキオキサンとTMMP及びTAICとの反応により生成される架橋構造に、ソフトセグメントとハードセグメントがありソフトセグメントによる変形とハードセグメントによる骨格保持とにより発現しているものと思われるとの説明がされた。自己修復性に関する標準化に関しては、その傷の深さや修復時間などまだまだ進んでおらず、今後の課題でもあるとの説明がされた。
ついで、JSTプロジェクト研究課題のトライポロジーに関する内容では、境界潤滑における摩擦を軽減させるためにポリマーブラシ、特に濃厚ブラシを密に立てることで、滑りやすく漏れを防止できることから様々な用途への展開が可能となるとの説明があった。
(2018年8月21日(火)14:00-17:00、東京都立産業技術研究センター5階531会議室(https://www.iri-tokyo.jp/にて開催)
事務局からのお願い
9月27日開催の運営委員会にて、今後会員及び会員外からの情報提供を受けた場合、会員への有効な情報と考えられるビジネスマッチングに関する情報以外の会員個別のPRに関する内容(プライベート展示会開催案内、展示会出展案内、学会開催など)は受け付けないことといたしました。特にロボットメール(自動配信メール)として研究会事務局のメールアドレスを登録されている会員は登録から削除のほどお願いいたします。
なお、プライベート展示会、各種展示会出展などの案内を希望される場合は、例会の会員報告や例会での資料配付などでご対応ください。会員皆様のご理解をよろしくお願いいたします。